Q 慶應法学部のセンター式を受けます。もし一次に通ったら,面接はどのようにすればよいでしょうか?
A まず,試験場がざわついていることがあるので,大きな声ではっきり話すのが重要です。受けてきた人の話によると,声が小さくて覇気がないケースはセンターの得点にかかわらずほとんど不合格になっているようです。また,何か知的なテーマについて聞かれたときに,コメントができるように用意しておきましょう。ただし,いかにも準備してきたといわんばかりの紋切り型の返答はまずいので,質問の意図に沿うように表現を考える必要があります。質問はかなりその場の思いつきで発され,難しいテーマを聞かれることもあるようですので,知識を総動員してわかる範囲で真剣に答え,わからない部分はわからないと答えるのがよいでしょう。誤解を恐れずにいえば,大事なのは面接担当者と会話がかみ合うかということと,真剣さをアピールすることです。これをクリアーしていれば,あとは試験成績に応じて合否が決まるでしょう。志望動機と将来の希望に関することついては,かなりの確率で聞かれる模様です。
Q 「実況中継シリーズ」のような参考書は役に立つのでしょうか?
A 参考書には,大きく分けて4種類あります。
1 全範囲をまんべんなく学べるもの。「チャート式」を筆頭に,いわゆる普通の受験参考書がこれにあたります。これは,教科書と並んで,受験生としては必須と考えたほうがよいでしょう。
2 導入型の厳選もの。「○○実況中継」や「テーマ別○○」のようなものです。とりあえず重要事項をてっとり早く先に勉強しようというものです。パフォーマンスなどがあっておもしろいという利点はありますが,入試の70%を占めるといわれる基本事項をカバーすることは到底できません。こういうものだけやって安心しているのは自殺行為ともいえます。必ずあとで,1のタイプのものでフォローすべきです。
3 範囲外・興味本位もの。マニアックな参考書です。これらは,普通の勉強をちゃんとやって実力を付けてから楽しむものです。高校物理の公式を使いこなせないうちに微分方程式に走ったり,部分積分の計算が危ういうちに偏微分に時間を費やしたりするのは,やはり自殺行為です。中途半端な専門知識を振り回しても点にはなりません。まずは普通の解法を覚えるべきです。
4 要点集。いわゆる要点集のほかに,単語集や分野別のものが該当します。当然網羅性はありませんが,知識の整理に有用です。中にはカラーで,しかもかなり詳しいものもあります。
結論です。1の参考書を一通り終わらせることに努力を集中すべきです。ほかのものはそのための補助的手段に過ぎません。とにかく最低限の知識量を確保しないと,安心して受験できません。入試問題の7割は標準問題なのです。これをクリアするのが最も早く得点を伸ばす方法です。
Q 薄い問題集(速攻もの)は有効でしょうか?
A 入試直前期はとにかく過去問にあたるべきです。問題集が必要かな,と思ったら,志望校の過去問をまずやってみましょう。
地歴など暗記物は,たしかに問題形式で覚えていくという方法も考えられるのですが,強いて言えば,上の1か4のタイプのもので知識をダイレクトに増やしたほうが早いと思います。
数学は,重要テクニックを確認したり「手を慣らす」ために,いわゆる「薄もの」は有効です。薄い問題集を片っ端からやって,計算のカンやスピード感を養うのがいいでしょう。
ただしもちろんこれは入試直前期の話です。普段から薄ものに頼る勉強はおすすめできません。
Q 東大の数学や英作文は,多くの受験生が0点だというのは本当でしょうか?
A 年度にもよりますが,そういう問題も少なくないようです。過去に東大で的中した当学院予想問題の内部成績表を見ると,全国模試トップレベルの人でも,なかなか得点できるレベルには達していない状況が浮き彫りになります。
だからといって,問題が異常に難しいというわけでもないのです。たとえば英作文ではDuringのあとに文を書いてしまうとか,知っているはずの定型表現が思い浮かばなかったという,たわいのないミスがかなり見られます。数学では,やはり知っているはずの解法が使いこなせなかっただけ,というのがほとんどです。英文和訳では,単語の訳し忘れや,「日本語が変」というケースが続出します。世界史などでも,基礎知識をフルに活用して出題の意図に沿う解像度の高い記述をするのは,想像以上に難しいものです。
模試で得点できてなぜ入試でできないかというと,入試出題者は,「基本事項で皆が知っていることでありながら,いざやってみると間違えやすいポイント」を徹底的に研究して出題してくるからです。これに対し,模試ではどちらかというと「難しいが,どこかで聞いたことがあればあっさり解ける」タイプのものが出題されるように見受けられます。
よく,東大生が「模試と入試問題はやはり質が違う」と言うのは,こういうことを指しているのではないかと思います。
当学院で,徒な難問を避け,基本事項への熟練を期すための複合的で重厚な予想問題を用いるのはそういう理由によります。
ちなみに,「多くの受験生が0点を取るような問題を出題しても意味がないのではないか」という意見をよく耳にしますが,一概にそうともいえません。
なぜかというと,まず,東大受験生のうち下位の3分の1ははじめから不合格がほぼ確定しているグループであり,この水準の人に配慮する問題を作る必要はないからです。必要なのは合否の境界レベルで精度を上げる問題,および,抜きん出た才能を検出する問題なのです。
次に,1つの問題だけ見れば,少数の人しか解けない問題はまずいように見えますが,問題が複数あることを考えると,「1問解けた人」「2問解けた人」……というように,ちゃんと受験生を序列化することは可能だからです。
ということで,志望校の入試問題をよく見て,「真の傾向」をつかむのが重要といえます。
Q 41歳の会社員です。社会人入試を受けようと思うのですが,難しいのでしょうか。また,この歳になって社会人入試を受けることに意味はあるのでしょうか?
A すべては会社の意向にかかっています。社会人入試で入った人に対しては,大学は職安機能をほとんど発揮していません。面接などで,大学入学の動機を聞かれる場合がありますが,「より有利な就職」などと答えると,それだけで敬遠される可能性があります。その一方で,就職の動機がなく,夫が学費を補助できると考えられる主婦などは,ほとんどフリーパスの状態です。
社会人入試の試験は,通常,英語,小論文,面接です。英語は辞書持ち込み可のこともあります。問題は易しく,論文は,普通に整った作文が書ければ大丈夫です。倍率は1倍程度ですから,学費さえ払えれば普通は落ちることはありません。。
このように易しいのは,大学側が「生涯教育」の一環として実施しているからで,同時に,卒業してもほとんど就職にかかる利益がないからです。
従って,会社が籍を置いておいてくれるなら,受験しても構わないでしょう。しかし,そうでない場合には,特に現在年輩の方の就職が極めて厳しいことから,自殺行為になりかねません。慎重に考えましょう。
なお,就職を意識し,「何らかの技能」を身につけたいのであれば,大学に行くことには何の意味もありません。専門学校や,医療短期大学,資格試験対策などを検討すべきです。また,その場合でも,会社が必要と考えれば従業員に資格を取らせたり,各種学校に会社の負担で送り込んでくれたり,大学に研究員として派遣してくれることもあるので,結局すべては会社と相談してからということになります。
Q 高校を中退して、高認で受けるというのは不利になるのでしょうか?
A 入試では高認だからといって不利になることはないと思われます。東大にも同級生に何人か大検(現在の高認)の人がいました。中には色盲にもかかわらず,ちゃんと理系で合格した人もいます。
高認は旧大検と比べて科目数も少なく,試験自体も難しいものではありません。センター試験や大学入試問題のほうがはるかに難しいでしょう。
中退を勧めるわけではありませんが,しっかりした生活管理ができる人なら,高校に行く分の時間を勉強に振り向けるほうが効率的かもしれません。
中退してから自分で自主的に勉強できる自信がない場合,あるいは学力的に高校の定期試験が苦しい場合には,中退は自殺行為になります。「通学するだけで高卒の資格が取れる」という高校のメリットを取った方がいいでしょう。
また,最近では,ほとんど校長の推薦書だけで入学できるような大学も出現しています。大学を選ばなければ,高校にしがみついて推薦制度などを利用することで,どこかしらに合格できるでしょう。
レベルの高い大学を受ける場合には,高認かどうかということよりも,浪人を重ねるほうがむしろ不利になる可能性が高いので(特に私大),早めに決断して,なるべく若年齢で受検する方向で考えるのがよいでしょう。
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