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Q 慶應の総合政策を滑り止めにと考えています。難易度はどの程度なのでしょうか。また,小論文対策はどのようなことをしたらよいでしょうか?

A 最近ではSFCもかなり易化し,ほぼ英語の出来で合否を占うことができるようです。当学院ではこれまでSFCに関してはほとんど落ちた人がいません。SFC合格者の中には,センターで500点台(800点中)の人もいます。国立大学の滑り止めには最適といえます。

 合格者に共通するのは,たとえ日本文が滅茶苦茶であっても,英語の文法・客観問題はひととおりできるという点です。数学受験の場合には,いわゆる青チャートレベル(ということはセンターレベル)の問題に即答できれば十分といえます。

 しかしともかくも小論文は字数を埋めなければなりません。SFC受験生の小論文は想像以上に拙いものです。特別に「光る」答案を書く必要はありません。次の手順で解答してください。それで十分です。ただしこの方法だけでは東大後期や慶応法などは突破できませんので注意が必要です。あくまで論文の基礎中の基礎だと思ってください。

(1)資料を要約する

 グラフや図はまず文章になおします。文章の資料は単に要約します。資料中の語を用いて正確に記述します。ただし文章の資料に比喩や具体例が多いときには,普通の表現になおしてまとめます。99年総合政策ではこのプロセスを問題文中で親切に指示してくれています。

(2)お約束の結論を書く

 資料からは,明らかに「○○が必要」「○○が不足している」といった問題点を読みとることができます。億劫がらずにちゃんと書いてあげます。

(3)複数の資料を比較する

 「資料1ではこうだが,一方資料4ではこうであり,そこから……」というやつです。

(4)解決策を提示する

 自己流で考えずに,当たり前のことを書いてください。たとえば,

 高齢化社会:再雇用,介護する人材の育成

 過疎問題:職住完備の地域社会の構築

 貿易不均衡:経済会議,外資受け入れ

 経済政策:規制緩和と産業育成資金投入

 税制:景気対策の側面をもつ

 と,こんな具合です。すべて単なる新聞ネタです。本当は,それぞれについて,非常に高度で美しい議論が可能なのですが,SFCレベルでは必要ありません。入試直前に3日分の新聞に目を通して,こういう当たり前のネタを確認してください。実際に行われていることを書くのがコツです。書くことがないときには,「新聞にどう書いてあったか」と考えれば何か思い浮かぶでしょう。

 以上の操作をすると字数を埋めることができます。SFCでは比喩的な表現力などは特に必要ないようです。あとは英語・数学次第です。

 ところで,念のため,次のものは避けましょう。

(1)専門用語

 学者というのは表面的な語義にとことんこだわるものです。語義論争を始めると,問題の所在や論旨など見えなくなってしまう人もたくさんいます。さらに困ったことに,文系の学問の世界では,専門用語の解釈は学者によってかなり異なります。使い慣れない語を使うと危険です。教科書レベルにとどめましょう。

(2)「○○べき」「ねばならない」という表現

 偉そうに見えるので反感を買いかねません。「○○が望ましい」「○○が求められる」などに変えましょう。こういう当たりの柔らかな語彙は非常に重要です。

(3)学説

 ノーベル賞学者の説などを引用するのはやめましょう。万一採点者がその説を嫌っていたら終わりです。論文入試は客観試験ではなく,その大学の「仲間に入れてもらう」ための感情的審査だと思いましょう。

(4)批判

 これも反感や警戒感を採点者に呼び起こすので避けましょう。私がここで書いているような毒舌は入試では禁忌です(笑)

(5)「自覚」「検討」「前向きに」など

 政治家の答弁に似ているので,アレルギーをもっている人も多くいます。「自覚して前向きに検討すべき」などという表現は最悪です。何も考えてない,書くことがない,と白状しているようなものです。いつ,誰が,何を,なぜ,どうすればいいのかを,具体的に書けば済むことです。

 以上のマニュアルを試験場に持ち込んで,試験前に眺めてください。よくありがちな「何を書いていいか困る」「同じことを反復して字数を埋める」,といった問題はなくなります。

 SFCよりも難関の大学・学部になると,深い考察や系統的な分析,因果関係の説明,表現力や構成力が必要になります。これらについては,「受験アドヴァイスのコーナー」にいくつか論文関係の記事がありますので,そちらをご参照ください。

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