Q 受験生は将来の進路よりも大学のネームバリューで受験校を決めているように思えます。それでいいのでしょうか?
A 実際問題として,将来の志望は大きく変動する可能性があります。その意味で,できるだけ可能性を広げておくために有名大学を選ぶというのは一理あると思います。将来の希望が確定している人にとっては大学名はあまり意味はないでしょう。目的に見合った大学が自動的に浮上するはずです。
では,なぜ多くの人が具体的な進路をはっきりと決めずに入試に突入してしまうのでしょうか。
そこには,「エリート労働」という考え方があります。すなわち,専門的な技術は現場労働者に任せ,「彼らを統括・管理する人も必要」という素朴な考え方です。そういう管理者にとって高度に専門的な知識は必要なく,「現場労働者が何をできるか」だけを把握して使いこなせればいいのです。このような「エリート労働者」は組織を管理する立場上,利益の多くを取ることができます。肉体労働よりも明らかに仕事は楽です。社会的地位も高いとされます。
このような「労せずしてすべてに恵まれる」エリートを目指して受験生は試験に挑むのです。ただし,大企業でも倒産する昨今では,ひとたび組織を失えば,有名大学卒といえど,現場労働者よりもはるかに無能な存在であることに気付かされることもあるでしょう。
道徳的判断はともかくとして,貴重な若い時期に抽象的な大学名を目指して抽象的な努力をする場合,犠牲にするものも多いということは認識すべきだと思います。
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