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Q 小論文入試が増えていますが,どう書いていいのかさっぱりわかりません。どうすればいいのでしょうか?

A 内容が濃く,説得力があればいいのですが,なかなか難しいものです。よい文章をたくさん読み込んでいけば,いい答案とそうでない答案の違いがわかるはずです。自力では全くわからないというのは,これまでに文章を読んだ量が足りない場合がほとんどです。読書量が少ないのにいい文章が書けるはずがありません。

 また,自分では文章を書くのが得意と思っていても,論理的に数々の穴がある場合が少なくありません。やはり,小論文入試の指導に慣れた人に見てもらうのがいいでしょう。

 さて,ここからが重要です。実際に小論文で合否が分かれるというのは少ないようです。たとえば,

(1) 東大文系後期では,まず論文1の英語の読解が関門になります。長文を読んで内容を要約できるかどうかが重要で,もしここでできないと,その後の論文設問に歯が立たないことになります。東大受験生はともかく英語だけはできるので,これを確保するのが先決です。このことはSFCについても言えます。

(2) 多くの受験生は文章の良さとか論理性とかいう以前に,題意を取り違えて玉砕しています。たとえば何年か前の慶應に「機械は心をもちうるか」という問題が出ています。心をもつにしても,もたないにしても,「心」の内容を定義しないと一歩も先に進むことができないことは容易にわかると思います。ところが,多くの受験生の答案を見るに,何をもって「心」とするかを全く考慮せずに,課題文の内容をなぞるだけに留まっているのです。

(3) 一般的に,小論文ができる人は,同時に他の科目も優秀です。そして,英語や数学といった普通の科目で伸び悩んでいる人は,やはり小論文でも苦戦しています。小論文では,頭の内容が文章に恐ろしいほど現れてしまうので,英語や現代文や古文や数学などをさしおいて「小論文で挽回」ということは起こりにくいように思います。

 ということで,逆説的に見えるかもしれませんが,まずは英語,現代文を中心に普通の科目を仕上げ,頭を使う練習,特に読解練習をするのが小論文の力を付ける近道に思われます。

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